1. コンバート条件を確認する
1 ‐ 1. コンバート対象製品
コンバート元の製品 | 対象製品 (○: 対象 ×: 対象外) |
対象バージョン |
---|---|---|
奉行iシリーズ 蔵奉行i11 |
○ ○ ○ × |
全バージョン Ver.3.13 以降 Ver.2.61 以降 |
奉行Jシリーズ 蔵奉行J11 |
○ ○ |
全バージョン Ver.2.61 以降 |
奉行V ERP 蔵奉行V ERP11 |
× × × × |
1 ‐ 2. コンバート元の製品でサービスを利用している場合
『奉行Edge 証憑保管クラウド』または『奉行Linkitサービス』をご利用の場合は、各サービスの全部または一部のデータはコンバートできません。
1 ‐ 3. コンバート元の製品でカスタマイズ(アドオン)を利用している場合
『蔵奉行i 新ERP』シリーズをご利用の場合で、カスタマイズによって追加したSQL Server上のテーブルや列はコンバートできません。
1 ‐ 4. 『商奉行』『蔵奉行』をご利用の場合
「コンバート元の製品」で『商奉行』『蔵奉行』を利用していて、かつ以下の場合は、いずれかの製品だけしかコンバートができません。
- 「ネットワーク対応製品」と「スタンドアロン製品」で利用している場合
- 異なるパソコンで利用している場合
コンバートできない製品のデータを移す方法(汎用データ作成/受入)は、契約前はOBCまたは販売パートナーへ、契約後はサポートセンターまでお問い合わせください。
1 ‐ 5. すでに『債権奉行クラウド』『債務奉行クラウド』を運用中の場合
データの共有
『奉行クラウド』では、『商奉行クラウド』『蔵奉行クラウド』『債権奉行クラウド』『債務奉行クラウド』でデータが共有されます。
![]() |
すでに『債権奉行クラウド』『債務奉行クラウド』を運用中のデータ領域(法人データ)に、『商奉行クラウド』『蔵奉行クラウド』をコンバートしようとすると、データを初期化してよいかを確認するメッセージが表示されます。
そのままコンバートすると、すでにある『債権奉行クラウド』『債務奉行クラウド』のデータが初期化され、『商奉行』『蔵奉行』のデータで上書きされます。
![]() |
運用中のデータを初期化しないために、『商奉行』『蔵奉行』のデータはコンバートしません。
データを移す方法(汎用データ作成/受入)は、契約前はOBCまたは販売パートナーへ、契約後はサポートセンターまでお問い合わせください。
2. 当サービスの制限事項
『奉行クラウド』で利用できないメニューや機能、復元しないデータ、コンバート後に再設定が必要な作業を紹介します。
2 ‐ 1.「コンバート元の製品」との機能差
未搭載のメニュー(搭載予定あり)
メインメニュー | サブメニュー | サブメニュー2 | サブメニュー3 |
---|---|---|---|
導入処理 | プロジェクト登録 | プロジェクト予算登録 | |
仕入管理 | 仕入処理 | 同時仕⼊処理 | |
仕⼊伝票証憑⼀括添付 | |||
仕入ABC分析 | |||
仕入⾏列表 | |||
支払処理 | ⽀払伝票証憑⼀括添付 | ||
プロジェクト原価管理表 | |||
在庫管理 | 構成品処理 | 生産処理 | 同時生産処理 |
在庫照会 | 期限切れ商品在庫⼀覧表 | ||
随時処理 | 奉⾏連動データ作成 | 内訳書データ作成 |
未搭載の機能(搭載予定あり)
導入処理 | |
---|---|
商品登録 |
|
セット商品登録 |
|
得意先登録 |
|
仕入先登録 |
|
仕入管理 | |
(伝票共通) |
|
仕入伝票 |
|
発注伝票 |
|
発注検討表 |
|
支払明細書発行 |
|
支払消込取消 |
|
支払伝票 |
|
前受⾦振替 |
|
仕入先元帳 |
|
仮出荷伝票 |
|
仮⼊荷伝票 |
|
発注明細表 |
|
発注推移表 | |
発注残明細表 | |
仕入明細表 | |
仕入推移表 | |
在庫⼀覧表 |
|
滞留在庫⼀覧表 |
|
随時処理 | |
仕訳伝票作成 |
|
汎⽤データ作成 |
|
汎⽤データ受入 |
|
オリジナルフォーム | |
注文書座標登録 |
|
搭載予定のないメニュー
導入処理 | |
---|---|
支払伝票⼊⼒権限登録 | 項目単位での権限は付与できません。 |
仕入管理 | |
支払消込確定 | 承認機能で代替 |
随時処理 | |
業務スケジュール登録 | |
セキュリティ管理 | |
データ領域権限評価ポリシー | |
管理ツール | |
アクセス状況 | 『管理ポータル』の[認証ログ]メニューで確認できます。 |
搭載予定のない機能
導入処理 | |
---|---|
会社機能設定 |
|
部門グループ |
|
商品登録 |
|
得意先登録 |
|
仕入先登録 |
|
仕入管理・在庫管理 | |
(伝票共通) |
|
発注検討表 |
|
支払明細書発⾏ |
|
支払消込取消 |
|
棚卸⼀覧表 |
|
棚卸⼀括登録 | |
随時処理 | |
伝票入力期間制限 |
|
汎用データ作成 |
|
その他 | |
(全般) |
|
『支払消込オプション』 | |
支払個別消込 |
|
支払個別消込取消 |
|
2 ‐ 2. コンバートできないデータ
コンバート前に、『蔵奉⾏クラウド』で登録や設定が必要なデータ | |
---|---|
|
|
コンバート後に、あらためて登録や設定が必要なデータ | |
|
|
コンバートされないデータ | |
|
|
|
支払伝票のコンバート
- 「コンバート前の製品」の支払伝票 1明細が、『蔵奉⾏クラウド』では支払伝票1件でコンバートされます。
- 支払伝票の以下の項目は、『債務奉行クラウド』の『Sシステム』を契約されていない場合は、摘要にコンバートされます。
電⼦記録債権︓ 会社銀⾏名、債務期⽇、記録番号
支払予定のコンバート
買掛金残⾼と支払予定額に差異がある場合は、買掛金残⾼をもとに支払予定額が再作成されます。
精算履歴のコンバート
- 精算期間が重複している場合は、精算履歴が分割されます。
例 | 「コンバート元の製品」 ︓ 4/1 〜 4/30 と 4/21 〜 5/20 『蔵奉⾏クラウド』︓ 4/1 〜 4/20 と 4/21 〜 5/20 の精算履歴に分割 |
- 未精算期間に伝票が含まれている場合は、精算履歴が作成されます。
- 仕入伝票と支払伝票の⾦額と精算履歴が異なる場合は、仕入伝票と支払伝票の⾦額をもとに精算履歴が作成されます。
2 ‐ 3.『債務奉⾏クラウド』の契約が必要なデータ
以下の機能をお使いの場合は、『債務奉行クラウド』もあわせてご契約ください。
|
『支払消込オプション』 |
---|
|
『個別案件管理オプション』 |
すべての機能 |
2 ‐ 4.「コンバート元の製品」との運用変更点
1)奉行間連携(直接連動)
『蔵奉行クラウド』にコンバート後も、『勘定奉行』を『奉行クラウド』にコンバートしていない場合は、直接連動ができません。CSVファイルに保存して連携します。
2)在庫の調整(入荷伝票・出荷伝票)
![]() |
|
[倉庫間振替伝票]メニューや[棚卸一括登録]メニューなど、その他のメニューからも入荷伝票・出荷伝票が自動作成されていました。 | 入荷伝票・出荷伝票は自動作成されず、 各伝票を登録すると在庫が調整されるようになりました。 |
3. 今使用中のデータがコンバートできるかを、ツールでチェックする
3 ‐ 1. ツールを実行するパソコンの確認
「コンバート元の製品」と同じパソコンに、『データコンバート事前確認ツール』をセットアップして実行します。
参考 | 「コンバート元の製品」がネットワーク対応製品の場合は、クライアントプログラムと同じパソコンにセットアップします。 |
参考 |
『商蔵奉行』を利用している場合は、ツールの実行で『商奉行』と『蔵奉行』のデータがチェックされます。 『商奉行』の「データコンバートのための準備・確認」は、最後まで読み進めると確認できます。 |
3 ‐ 2. ツールの実行
- 以下の[ダウンロードを開始]をクリックして、ツールをダウンロードします。
ダウンロードが完了したら、ファイルを開きます。
画像は『Microsoft Edge』です。
- ダウンロードしたファイル「Setup」をダブルクリックして、セットアップを開始します。
- ツールの起動後、コンバート予定のデータ領域を選択して実行します。
[確認を開始する]ボタンをクリックすると、「データコンバート事前確認レポート」が表示されます。
3 ‐ 3. 確認結果レポートの見方
表示された「データコンバート事前確認レポート」の中で、見るポイントが3つあります。
1)確認結果
2)明細件数
3)参考情報
1)確認結果
コンバート可能かどうか、コンバートができない場合はその理由を示すメッセージが出力されます。
○ コンバート可能 | × コンバート不可 | |
![]() |
確認結果が「コンバートできないデータ」の場合は、契約前はOBCまたは販売パートナーへ、契約後はサポートセンターまでお問い合わせください。 |
参考 | コンバート可能なデータでも警告メッセージが記載されている場合は、【対処方法】を確認して対応します。 |
コンバート可能か否かにかかわらず、「明細件数」について、以下のメッセージが表示されていないかを確認します。
表示された場合は「4. コンバート用にデータを整備する」で対応します。
【現象】 蔵奉行の伝票の総明細件数が登録可能な明細件数(XXX,XXX件)を超えているため、コンバートできません。 【対処方法】 対処方法は、以下のヘルプをご参照ください。 |
コンバート元のデータ領域で何明細のデータが登録されているかは、レポート内の《明細件数》に記載されています。
2)明細件数
何明細のデータが登録されているかを確認できます。
メモするか、事前確認レポートを印刷しておきます。 「4. コンバート用にデータを整備する」で使用します。
|
3)参考情報
実際にデータコンバートをする際の所要時間を、概算で確認できます。
|
参考 |
事前確認シートの記載 ツールの結果を入力するシートです。OBC/販売パートナーに、コンバート代行を依頼した場合に記載します。 |
4. コンバート用にデータを整備する
4 ‐ 1. コンバート可能な明細件数の確認
コンバートでは、奉行クラウドの各システムで登録できる「基本明細件数」までコンバートできます。
基本明細件数 | 最大明細件数 | 「基本明細件数」を超える場合 | |
---|---|---|---|
Eシステム | 50,000件 | 50,000件 | 『Jシステム』以上をご契約ください。 |
Jシステム | 100,000件 | 100,000件 | 『Aシステム』以上をご契約ください。 |
Aシステム以上 | 400,000件 | 2,000,000件 | 『明細数拡張 for 蔵奉行クラウド』を追加で契約することで、コンバートできる明細件数を「最大明細件数」まで増やすことができます。 100,000件単位で追加できます。 |
参考 |
発注伝票・仕入伝票・債務伝票・支払伝票・入荷伝票・出荷伝票・倉庫間振替伝票・預り品伝票・仮出荷伝票・仮入荷伝票の総明細件数です。(『蔵奉行クラウド』では仕入伝票を登録すると債務伝票が自動作成されます。) |
一方で、「基本明細件数」内に収めてコンバートする場合は、あらかじめ「コンバート元の製品」で過去の会計期間の伝票を削除することで、コンバートする明細件数を減らせます。
具体的な手順は、「4 ‐ 2. コンバートする会計期間の確認とデータの整備」をご参照ください。
4 ‐ 2. コンバートする会計期間の確認とデータの整備
すべての会計期間の伝票をコンバートする場合は、特段、コンバート用にデータの修正は必要ありません。「5. 本番実行前に、製品環境を確認する」へ進みます。
すべての会計期間ではなく、最新の会計期間と過年度○年分(例えば3年分)の伝票だけをコンバートしたい場合は、あらかじめコンバートしない会計期間の伝票を削除した、コンバート専用のデータ領域を用意します。
- 「コンバート元の製品」の[随時処理 ‐ バックアップ]メニューで、データ領域のバックアップデータを作成します。
- [データ領域管理 ‐ バックアップ/復元 ‐ バックアップ復元]メニューで、「1.」で作成したバックアップデータを復元します。
バックアップデータの復元が完了するとメッセージが表示されますので、[はい]ボタンをクリックします。
- [随時処理 ‐ 伝票消去処理]メニューで、消去する伝票の条件にチェックを付け、過去の会計期間の伝票を削除します。
参考 - 伝票消去処理は、締処理済みの会計期間に対して、会計期間ごとに実行できます。
締処理をしていない場合は、[随時処理 - 締処理]メニューで締処理をしてから伝票消去処理を実行します。 - 伝票消去処理済みの会計期間に対して、再度伝票消去処理はできません。
- 伝票消去処理は、締処理済みの会計期間に対して、会計期間ごとに実行できます。
伝票を削除したこのデータ領域を、コンバートします。
参考 |
[データ領域管理 ‐ データ領域選択]メニューでは、伝票を削除したデータ領域は、バックアップデータを復元した日時が表示されます。 コンバートするデータ領域は、この作成日時で判断します。 ![]() |
4 ‐ 3. コンバート後に消込不要な伝票の整備
「コンバート元の製品」の[会社運用設定]メニューで支払消込管理を「しない」にしていたが、コンバート後は支払消込管理をする場合は、コンバート後に消込が不要な支払伝票・支払予定を消込対象外にしてからコンバートします。
なお、支払予定を消込対象外にする場合は、支払消込管理を「する」に変更しておきます。
([仕入管理 - 債務支払処理 - 支払消込対象外 - 支払消込個別対象外指定]メニュー、[仕入管理 - 債務支払処理 - 支払消込対象外 - 支払消込一括対象外指定]メニュー)
なお、コンバート元の製品で消込対象外にせず、コンバート後に消込対象外にすることもできます。
4 ‐ 4. 得意先の「郵便番号」および「電話番号」の確認と整備
(すでに『奉行Edge 請求管理電子化クラウド』または『勘定奉行クラウド』(「登録番号」末尾の2桁目が「M」(例 CR×××××××M×))を運用中の場合)
『奉行Edge 請求管理電子化クラウド』または『勘定奉行クラウド』の得意先と「コンバート元の製品」の得意先が同じコードの場合は、「郵便番号」および「電話番号」が一致している場合だけ同じ得意先と判断してコンバートします。
したがって同じ得意先の場合は、コンバートする前に『奉行Edge 請求管理電子化クラウド』または『勘定奉行クラウド』の得意先と「コンバート元の製品」の得意先を確認し、「郵便番号」「電話番号」を揃えておいてください。
違う得意先の場合は、別のコードに変更しておいてください。
4 ‐ 5. 請求書のPDF発行
(すでに『奉行Edge 請求管理電子化クラウド』または『勘定奉行クラウド』(「登録番号」末尾の2桁目が「M」(例 CR×××××××M×))を運用中の場合)
コンバートすると、『奉行Edge 請求管理電子化クラウド』または『勘定奉行クラウド』で登録済みの請求伝票が削除されます。
したがってコンバートする前に、『奉行Edge 請求管理電子化クラウド』または『勘定奉行クラウド』で、すべての請求書をPDF発行しておいてください。
5. 本番実行前に、製品環境を確認する
5 ‐ 1. コンバートを実行するパソコンの確認
データコンバートは、「コンバート元の製品」がセットアップされているパソコンで実行します。
同じパソコンに『蔵奉行クラウド』をセットアップすると、コンバートができます。
参考 | 「コンバート元の製品」がネットワーク対応製品の場合は、クライアントプログラムと同じパソコンにセットアップします。 |
5 ‐ 2.「コンバート元の製品」で利用しているパソコンの確認
以下の場合は、「コンバート元の製品」で利用しているパソコンを残しておいてください。
- すべての会計期間の伝票をコンバートしない場合 (コンバートしない伝票データの参照用)
- 『奉行Edge 証憑保管クラウド』をご利用の場合(コンバートされない証憑ファイルの参照用)
パソコンが残せない場合は、契約前はOBCまたは販売パートナーへ、契約後はサポートセンターまでお問い合わせください。
5 ‐ 3. コンバート中における「コンバート元の製品」の使用
コンバート中は「コンバート元の製品」を使用しないでください。
使用すると、コンバート後のデータに不整合がおきる可能性があります。
他製品についての「データコンバートのための準備・確認」
『蔵奉行』と同じパソコンで『商奉行』をあわせて利用している場合は、同じタイミングでデータがコンバートされます。
画像をクリックして、引き続きデータコンバートのための準備や確認をしてください。
『商奉行』![]() |